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第37回 やる気にさせるには(その1)

「進んで生徒になろうとする人には、必要な先生が現れるものである」
 
求めよ、さらば与えられん。指導者を求める強い意志の必要性を説く言葉として、気に入ってる。
優れた指導者がいても遠くで眺めているだけでは、向こうから近づいてくるものではなかろう。
 
この関係を指導する上司の側からとらえるとどうなるか。部下に、指導を求める強い意志を、どのようにしてわかるか。ここに指導の要諦がある。
 
相手が自ら指導を求めるようにするといっても、簡単ではない。ともすると指導の強制に陥る傾向があって、うまくいかない場合が多く見られる。
 
ああせよ、こうするんだと、口うるさく言ったり、「任せるよ」と言いながら、途中から口出ししたりでは、かえってやる気を失わせるようなものだ。
人間は急かされたり、口出しされると、意欲が減退する。
 
子供だって親から「勉強しなさい」「早く宿題を片付けなさい」「何度言ったら分かるの」などと、
口やかましく言われたら「今やるよ」と答えながら、なかなか「今」やるとしない。やる気が起こらないからだ。職場でも、これに似たやり取りがあちこちにある。
 
人は「言われて」ではなく、「自分で必要と感じて」意欲がわくのである。要は部下が必要を感じるような、話のもっていき方の工夫をどうするか、である。
 
詩人のゲーテは「青年は指導ではなく、刺激を求める」と言っている。
指導が刺激になるようなこちらの出方が大切だろう。単なる上からの押し付けでは、誰も指導など求めたくない。
 
人間はやれと言われるとやりたくなくなる。やるなと禁止されると、逆にやりたくなる。前者が指導、後者の禁止は逆説的刺激と言えようか。
 
話し方を勉強にきた生徒が、先生から「話は上手にならなくてもよい。
もっと大事なことがある」と言われて、「なぜ?」と疑問が起こり、がぜん興味を覚えて、強い学習意欲がわいたという。

これも刺激の与え方の1つである。この生徒は実は私だったのだが…。

福田賢司

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