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マネジャーがよく口にするセリフの1つ。「失敗を恐れないで、どんどん新しいことに挑戦せよ。人は失敗して成長するんだ」
失敗は貴重な体験であり、失敗から学ぶことは多い。
まさにその通りで、上の言葉には誰もが、「ごもっとも」とうなずくしかない。にもかかわらず、
言われた部下は、失敗は、失敗を恐れずに思い切って物事にぶつかって行くかといえば、そうは問屋がおろさないのだ。
大抵の人は失敗を恐れる。だから用心して失敗したがらない。
失敗すればこっぴどくしかられ、場合によっては仕事を替えられるかもしれない現実を知っているから、「失敗は成功のもと」と言われても、その気になれないのだ。
またマネジャーはよく言う。「言いたいことがあったら率直に言ってくれよ。遠慮はいらんからな」
それではと、部下が上司の意見に反論すれば、たちまちにらまれてしまう。
目の前にこうした現実があれば、部下は「上司の言うことに合わせていればいいので、言いたいことなど言うものではない」と、思ったことを正直に言ったりしない。
マネジャーの言葉が、力を持たないのは、タテマエ発言で、部下のホンネの部分に触れていないからだ。
失敗すればダメージが大きく、挽回がいかに大変であるかという現実を認めて、
「誰だって失敗なんかしたくないよな」と、失敗を恐れる気持ちに共感するところから、マネジャーはコミュニケーションをスタートさせる。
部下は失敗を恐れてばかりいたら「仕事が停滞する」「競争に勝てない」「進歩も成長もしない」ことに気づいて、
「このままじゃ、まずいですよね」と、自分から言い出すかもしれない。
「もっともなことだと思っても、ストレートに言われると、カチンとくる」と認めたうえで、要はどのように言えば、反発を和らげるか
その工夫についてマネジャーが部下と話し合う。ホンネの部分に触れながら、コミュニケーションしていくことで、マネジャーの言葉は実効のあるものに変わるだろう。
福田賢司
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