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4月に入社した新人たちも、もう仕事に就いていることだろう。
あなたの職場に、新人は配属されたのだろうか。新人にとって上司は大きな存在だ。
松下幸之助氏は「どんな上司からも学べる」と言ったそうだが、願わくば、新人はそのような部下であってほしい。
上司は、新しくスタートを切った新人を育てる責任がある。キラキラと輝く新人が何年か先に、「無用の長物」とならぬよう心してほしい。
我々大人は新人など若者に、ともすると「おとなしい」「お利口さん」「礼儀知らず」などと思い込みやすい。
2004年4月27日の新聞に今年の新人に「自分の良心に反しても上司の指示に従うか」との設問をしたところ
43%が従うと答えたとの記事が載っていた(社会経済生産性本部調査)。この数字は例年になく高いもの
で、不況を反映して新人たちが会社への中誠心を感じ始めたのではと、解説されていた。
この設問自体に、私は問題を感じる。
かつて大人たちが何度となく経験し、苦悩した問題を、そうした事態に直面していない新人に問いかけること自体、無理がある。答えさせるのは、大人の自己満足でしかなく、43%の数字に「なるほど」とうなずくのは、先入観を強めるだけではないか。
大人は、先入観にとらわれて、若者と率直なコミュニケーションができていないのではないか。
先日、電車の中でこんな光景を目撃した。座席に身体の大きな若者が両手を左右にだらんと伸ばし、2人分の席を占領して、眠りこけていた。
その姿に、周囲の大人は<いい若い者がだらしない>と思っただけで、素知らぬ顔。
そこへ年輩のご婦人が近づいて「ちょっと詰めてくれる?」と声をかけ、ひざをたたいた。
目を覚ました彼は<ここはどこ?>といった感じで、きょろきょろしている。
「次は根津よ」とのご婦人の声に若者は「ハイ」と答え、次の駅で降りて行った。どうやら乗り越したようだ。
敬遠せず、思ったことは率直に言う。新人に接する第一歩はそこからだ。彼らもそこを求めている。
福田賢司
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