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第23回 説得への関心を 取り戻させるには

今なお、上司は部下から説得されるのを嫌う傾向にあるようだ。
 
部下もそれに気づいているから、上司の説得には極めて慎重である。

なぜ、上司は部下に説得を辞書で引くと、「説き伏せること」とある。
ここから説得には、相手を説き伏せて、「まいった」と言わせるイメージがつきまとうようになる。
 
上司が部下の説得に抵抗を覚えるのも、こんなところに原因がある。
 
部下にうまく説得された上司の中には「まいった。お前にうまくやられたな」と苦笑交じりにこんな言い方をする人もいて
<この次はそうはいかんからな>と煙幕を張っているようにも感じられる。

が、このタイプの上司はいいほうだ。
 
部下からの提案をろくに聞きもしないうちに「ああダメだ。この厳しい状況で、そんなこと、無理に決まっている」と、説得拒否の態度に出る上司。

「厳しい状況だからこそ、この提案の価値があると思うんですよ」
「くどいぞ、ダメだと言っているのが分からないのか」
 
全く取り合おうとしない態度に、部下はすごすご席に戻るしかなくなる。
 
説得に応ずるのは、リスクを伴うことだ。上司として用心深くなり、警戒心が働くのも無理はない。そこへ自分が今までなんの手も打たなかったような、気持ちに余裕が無くなる。
 
だが、部下にしてみれば、せっかく提案をし、意見を具申したのに、聞いてもらえない。
「くどい!」などと怒鳴られてしまう。これでは大切なやる気がしぼんでしまうのではないか。
 
最近の傾向として、説得に対する関心が薄れつつある若い部下が増えている。
彼らは「説得したって、応じてくれないんだから」と説得を諦めてしまう。

人生は説得の日々だから、説得力を磨くのは、人間として育っていくうえで
大切なことだ。若い部下に説得への関心を取り戻させるには、説得に応じる上司がいなくてはならない。

福田賢司

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