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40代の課長が「今、メールのコミュニケーションが多くなりましたね。
手軽さと記録に残る点とで、若い人を中心に、メールのやり取りが大半を占めていますね」と話す。その結果、若い人は対面コミュニケーションに伴う緊張を恐れるようになり、人と直接話すことを避けるように…。
考えてみれば、1対1とはいえ、人と直接対面するのは緊張するものである。面と向かうことによって、対立し、身構えるからである。これが複数となればさらに緊張が増す。
私のように人前で話すのを職業にしている者でも、聴衆の視線は気になる。何人もの人から鋭い視線を送られると、緊張して落ち着かなくなる。
部下との対面コミュニケーションにおいても、放っておくと、対立感情や対決姿勢が生じて、緊張が高まりかねない。
そうなれば部下はますます対面コミュニケーションを嫌がって、メールに頼る結果となる。
第1に話を聞く時に、腕組みをして、怖い顔して部下と対面するのはやめることだ。視線を和らげ、穏やかな表情で、対面したいものだ。ミーティングでの発言を促すのにも、笑顔や相づちなどを用いて、緊張をほぐそう。
第2に、面と向かうより横に並んで話すことを試みる。2人が横に並んで話せば、目前に、相手の顔は存在しない。正面に相手の顔がなければ、誰もいない空間に向かってものを言う気軽さが生まれる。
現実には横に相手がいるのだが、正面にいるよりは緊張は少ない。ショットバーで、カウンターに横に並んで話すのが気軽なのは照明が暗いのと、相手が目前に現れないためとによる。
昼休み、公園のベンチで横に並んで女性の部下と話をする。広い空間と、若干の距離をとって隣り合って座っているのとで、対面の緊張がほぐれる。
女性の部下を一室に呼んで、1対1で向き合い、注意をする。女性は緊張し、セクハラと受け取られる危険もある。
対面を恐れるのではなく、反対に油断もせず、程よい距離を保って会話できるようになろう。
福田賢司
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