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「質問」は、相手から話を引き出すだけでなく、気づかせる、考えさせる役割もする。
例えば、部下が製品開発の期間短縮について相談に来たとする。そこで「君はどう思う」と質問する。
「これ以上の短縮は難しいです」
「そうか、で、その根拠は」
「現状で手一杯だと思います」
「実際に確かめてみたのか」
「いえ、おそらく」
「おそらくではわからないよ」
結論を押し付けるのではなく、質問をして考えさせ、結論に導く。
質問の要点として、
(1)「どう思いうか」「なぜそう思うか」と問う。
(2)話を引き出すためには、二者択一式の質問を避ける。
「朝、早いほう?」「いいえ」「遅いほう」と聞けば「はい」となって、単なる確認で終わる。
そこで、質問を変えてみる。
「朝一番で何をする」
「郵便受けに朝刊を取りに行きます。朝一番は、新聞を読むのが日課なんです」
30歳の部下の朝の生活が浮かび上がってくる。「何を」「どんな」と具体的答えが引き出せる質問をする。
(3)絞り込んだ質問を心掛ける。
「どうだい調子は」
こんな漠然とした問いかけでは、部下の答えは「まあまあです」で終わる。
「このところ残業続きだが、体調はどうだい?」
「パソコン画面の見過ぎなんですかね。目が疲れます」
絞り込めば明確な答えが得られる。
(4)共感的な質問で部下の気持ちを受け止める。
「どうした。風邪を引いたのか」
「風邪引いちゃ悪いんですか」と部下がこんな言い方をした場合、
「バカに機嫌が悪いじゃないか、どうした?」と、笑顔で再質問できるようでありたい。
質問が適切になされれば、コミュニケーションは双方向になり、活性化する。
押し付けたり、決めつけたりしないためにも、質問する習慣を身につけたい。
福田賢司
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