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第12回 聞く耳を持つには

問題解決とは、上司と部下が話し合うことである。
上司・部下に限らない。社会で発生する問題の解決が、話し合いによるというのが民主主義社会の建前である。
 
建前通りにいかないのが現実なのは、誰も承知しており、そこに本音が生まれる。
「話し合って解決すればいいことじゃないか」部長からこう言われた課長は「それができれば苦労しませんよ」思わず温根を漏らしてしまう。
「開発の連中ときたら、全く聞く耳を持たないんですから」

本当にそうだろうか。
話し合いがうまくいかない現実はしばしば見かけるが、だからと言って「あんな連中と話し合っていられるか」と放り出したのでは
コミュニケーションはストップしてしまう。

話し合いとは、お互いに立場の違いを知るところからスタートするのである。
この点の認識が十分でないため、安易な本音に飛びつき、「お前みたいな頭の悪い奴とは話だけ無駄だ」と暴言を吐く者も出てくるのだ。
 
人間、ともすると自分の話したことはその通り相手に伝わるものと思いやすい。その通りに伝わらないと「どうかしている」「バカじゃないか」と、相手を非難する。
 
だが、自分が話したことをどう受け取るかは相手が決めることである。相手は自分とは異なるのだから、当然の結果なのである。
上司と部下では立場が違う。営業と開発では行う業務の性質が違う。
 
まずは、「おかしい」「どうかしている」と自分と異なる相手の反応(言い分や主張)を非難しあうところに、話し合いのネックがあることに気付くべきである。
 
立場や業務が違えば、同じ事実を見ても違った見方をする。
話し合うとは、この違いを理解し合うところに、努力を集中させる営みなのだ。
「聞く耳を持たない」と非難するのではなく、自らが聞く耳を持とうと努めるのである。相手を知ることは結局、自分を知ってもらうことに通じる。

福田賢司

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