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第10回 叱って態度を改めさせるには

新聞社のデスクから聞いた話である。
入社半年の新人記者が、警察で取材した記事を原稿にしてデスクに提出した。見るなりデスクは叱り飛ばした。
「駄目だ。使い物にならん。書き直せ!」

かつて自分もこうして鍛えられたので、当然、叱られた新人は少しはものになりそうな記事を書いてくると期待してのことだった。
結果は全くの予想外だった。叱られたショックが大きすぎたのか、新人は新聞社を辞めてしまったのだった。

東大卒の成績優秀な彼は、ずっと「いい子」だった。親から1度も叱られたことがなかった。

叱りのコミュニケーションは相手の現状を否定し、改めさせることを特徴とする。
ところが、今の世の中、厳しい否定の言葉に耐えるだけの緊張感が人々の間に欠如している。
代わりにあるのは不安感だ。

いきなり叱り飛ばせば相手の不安を増幅させるだけで、改めさせるという叱責の目的は達成できなくなる。
叱り手は、叱られる側の受け入れ態勢づくりを怠ってはならない。そのためには工夫が要る。

第1に、一呼吸置く。
「ご苦労様。初めての原稿だな」と間を置く。そのうえで、「新聞記事は事実が中心だ。この原稿は半分以上が感想だ」と叱る理由を伝える。

第2に、叱る基準を明確にする。
上司として何を叱るか、よくわからせておく。「手抜き仕事はするな」と、ことあるたびに伝えておけば、そのことで叱責されても受け入れやすい。

第3に、「叱ると恐い」というイメージを作る。
知人の専務は、日頃は穏やかで笑顔を絶やさない優しい人物である。とはいえ、叱る時は笑顔が消え、烈火のごとく叱りつける。
「雷を落とすのは年1・2回ですが、これは見逃せないという時は、全力で叱ります」

期待するから叱るのだ。上司は、思慮深さと同時に叱る勇気も持たねばならない。

福田 賢司

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