ブログ
「断る」といっても、強引に突っぱねたり拒否するのではなく、相手を納得させるとなれば、「説得」の範疇に入る。
整理すると、こうなる。
・説得-要求する
・逆説得-断る
部下の提案を断る。顧客の要求を断る。上司からの依頼を断る。いずれも、気が重くなるコミュニケーションである。
一歩間違えれば、やる気を失わせ、取引が危うくなり、にらまれる結果になりかねない。
和を重んじる日本人は、「断る」すなわち「NOを言う」のが苦手である。
とはいえ、「説得の内容」「引き受ける条件」「当方の事情」を検討して、断るべきだと判断した以上、逆説得しなくてはならない。
安易に引き受けて、いざとなったら「できない」では相手に迷惑をかけ、自らの信用も落とす。問題はNOの言い方にある。
➀「詫び言葉」から入る
米国人は断固として「NO!」を発する。日本には「NO!」に相当する強い断りの言葉がない。文化の相違である。
「せっかくの提案だが」「残念ですが」「申し訳ないですが」などの詫び言葉を添えて、抵抗感を和らげるのである。
いきなり「駄目だ」「できません」では、以後の関係が危うくなる。
➁YES・NOをはっきりさせる
NOが言いにくいからといって、「一応検討してみよう」「できるだけ努力します」「やれたら、やっておきます」など、
曖昧な言い方は誤解のもと。詫び言葉の後は、明白なNOでなくてはならない。
➂応じられない理由を述べる
なぜ断るのか、根拠や理由付けをきちんと述べて、相手を納得させる。
「規則だからできない」ではなく、その規則がなぜ必要かを説明して、できないことを納得してもらう。
そのためには、「なぜできないのか」を自らが真剣に分析しておかなければならない。
それを怠り、「駄目なものは駄目」と単に突っぱねるだけでは、逆説得はできない。
断り方次第で、部下のやる気は変化する。再度説得してくるような断り方を目指したい。
福田 賢司
講座に関するご質問やセミナー日程など、お気軽にお問い合わせください。
株式会社話し方研究所
〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目10-16 第8センタ―プラザ7階
【Mail】info@cns.hanashikata.co.jp
Copyright © hanashikata.co.jp All Rights Reserved.