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今、管理職の大半が部下とのコミュニケーションに違和感を覚えている。
「言ったことしかやらない」「あいさつもろくにできない」「何を考えているのかわからない」—。
かつて上司は部下を叱りとばし、できなければ何度もやり直しを命じて鍛えてきた。
部下もそれに耐えて、自分を伸ばしていく根性と能力を持ち合わせていた。
今の上司はそのようにして自分を作ってきた人たちだ。
昨今の若い部下の中に、怒鳴りつけられても必死にこらえてついていく者は少ない。
共通の基盤が崩れてしまったのだ。そのため、コミュニケーションの取り方に混乱が生じている。
そのうえ、社内にはコミュニケーションの阻害要因が山積している。
フレックスタイムや交代制勤務などによる、共通の広場の喪失。派遣社員やパート従業員、転職の増加といった就労構造の多様化。
年棒制や成果主義に伴うストレスの発生。SNSの普及による対面コミュニケーションの欠如も、阻害要因の1つになる。
上司は、コミュニケーションについての考え方を抜本的に切り替えるべき時期に来ているのである。
「あいさつをしない」のであれば、自分から声をかけ、あいさつがコミュニケーションの出発点であることを証明してみせる。
「言ったことしかやらない」とぼやく暇があれば、言ったことはやるのだから、やってほしいことを口に出してはっきりと告げる。
「何を考えているのかわからない」のは当然のこと。だからコミュニケーションをとるのである。
SNSもそうだが、「発信=理解」ではない。人によってはいろいろな受け取り方がある。
「コミュニケーションは通じないもの」という認識から出発すべきなのだ。
といって、あきらめるのではない。「言っても通じないんだから」とコミュニケーションを投げ出していないだろうか。
自ら発信して少しでも通じ合えるように、「発信型コミュニケーション」に転換し、そのための技術を磨こうではないか。
福田賢司
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